製品紹介

PRODUCT DETAILS

バルブステムシール

特長

バルブステムシール(以後VSSと呼ぶ)は、エンジンヘッド内のバルブガイドに組み付けられ、ヘッド内に供給されるエンジンオイルがバルブステムとガイドの摺動面を通って、燃焼室内に流入するのを防止するシールです。但し、一般の往復動用オイルシールとは異なり、潤滑を必要とする摺動部がシールの外側(オイルのない側に)なるため、微少量のオイルを漏らせることにより、潤滑油を摺動部に補給する性能を持っています。

従ってVSSに於いては、漏らせるオイルの量の設定と調整が設計のポイントであり、漏れ量が多過ぎると“オイル消費量の増大”“排気ガスによる大気汚染”および“吸排気ポート内へのカーボンの堆積”となります。逆に少な過ぎると“動弁系からの異音の発生”“ステムとガイドの摩耗”および“焼き付き”等の問題を起こします。

基本構造

当社のVSSにはゴムリップタイプ(RV)と、リップ部に非常に薄い充填剤入りPTFEを一体成型したPTFE付リップタイプ(FV)の2種類があります。

FVタイプは低フリクション、微小リーク量下での耐久性能向上に対して効果的であり、RVタイプはリーク量の安定性が高く、リーク量の調整が容易です。

このような2種類のVSSをエンジン特性および要求品質にあわせ市場に供給しています。

VSSの基本構造を図-1に示す。

  • PTFEリップ

  • ゴムリップ

図-1VSSの基本構造